はじめに
みなさんKindleは活用されていますか?
様々な電子書籍を利用できる素晴らしい端末・サービスですよね。
WindowsやMac、AndroidやiOS/iPad OSなど、非常に多くのプラットフォームで利用することが可能です。
しかも、読書の進捗がリアルタイムに同期されたり、自作したMobi形式などのドキュメントをパーソナルドキュメント化して、Amazonで購入したKindle本と同じように扱うことが可能です。
以前、Kindleで購入した本を誤って削除してしまったことがありましたが、もし本のバックアップを取ることができたら。。。と思ったものです。
というわけで今日はWindows環境でCalibreを利用して、Kindle本のバックアップを好きなフォーマットで作成する方法をご紹介したいと思います。
過去記事
MacでのCalibre使用方法などをまとめているのでご興味があればご覧ください。
Amazon Kindle
Amazon Kindleは言わずと知れたAmazon社が提供している電子書籍サービスです。
電子書籍のことをKindle本、読むための端末のことをKindle電子書籍リーダーと呼びます。
もちろん、Kindle本は電子書籍リーダーのKindle Paperwhiteなどだけでなく、WindowsPCやMacからでも見ることができます。
Amazon.co.jp: Kindle for PC (Windows) [ダウンロード]: ソフトウェア
Amazon.co.jp: Kindle for Mac [ダウンロード]: ソフトウェア
iOSやAndroidスマホ用のアプリも提供をされています。
環境を選ばずに読書をできるのがKindleサービスの素晴らしいところですよね。
インターネットに接続されていれば、読書の進捗状況をリアルタイムに同期することができ、他の端末で読書を再開したとしても、以前他の端末で読み見進めていた場所が自動的に表示されます。
また、ウェブブラウザを利用したKindle Cloud Readerなんてのもあります。
ウェブブラウザ上でKindle本を読むことができるサービスで無料で利用することができます。
Cloud readerでKindle本をダウンロードできないときはこちらを参照してください。
ただKindle Cloud Readerは見られる書籍が限定されているようで、主に画像で構成された雑誌系しか見られないようです。
雑誌系をバックアップしたいときは、EpuborのKCR Converterなんてのも有料とはなりますが簡単に使えてお勧めです。
ただ、文庫本(テキストで構成されたファイル)でない場合はファイルサイズが非常に大きくなりますので、Kindleアプリというよりは他の電子書籍ビューワを利用された方が良いかもしれません。
個人的にはスマホで読むならComicShareやAirComix、WindowsだったらNeeView、MacならComicViewer2なんかが使いやすくていいと思います。
Googleドライブとの連携機能あたりも利用する上での必須条件ですよね!
あと、Kindleパーソナルドキュメントと呼ばれるサービスがあります。
これはAmazonが提供しているKindle用のクラウドストレージのようなもので、自炊した電子書籍ファイルを専用のメールアドレスに送信することで、購入したKindle本と同様の扱いをすることができるものです。
ちょっとわかりにくいのですが、自分で作ったファイルを送ると、Kindleアプリや端末からいつでも確認できるようになると考えるといいかもしれません。
パーソナルドキュメントにメール送信する際には50MB(Gメールを利用するなら25MB)という容量制限があるのでちょっと使いにくいのが難点ですが、自分で作ったファイルをKindle本として扱うことができるのはとてもうれしいですよね。
このように素晴らしい機能を持つAmazon Kindleサービスを活用する上で便利なバックアップ方法を今日はご紹介したいと思います。
Kindle本のバックアップ方法
なぜこの方法を調べたのかというと、購入したKindle本を誤って削除してしまったからです。
以前も少しご紹介したのですが、購入したKindle本は誤って削除すると購入履歴から消えてしまいます。
どうやっても復活させることはできませんので、コンテンツの管理から削除をするときはご注意ください。
表示されなくなるのではなく、購入したこと自体を完全になかったことにされます!
一応サポートに問い合わせをすることで復活させることもできるのですが結構手間がかかります。
こういった時のためにパソコンや何らかの媒体に購入した書籍のバックアップができるといいですよね。もちろん個人利用の範囲内で。。。
通常、Kindle本をローカルにバックアップすることはできません。
デジタル著作権管理(Digital Rights Management, DRM)がかかっているためです。
ところがCalibreという電子書籍管理ソフトウェアとDeDRMプラグインを利用することで、DRMを解除することができ、パソコンへのバックアップが可能となります。
Windows環境でのKindle本バックアップに必要なファイルは以下の通りです。
以降はWindowsPCでの実施方法をまとめていくのでMac利用の方はこちらをご覧ください。
くれぐれも購入した書籍のバックアップなどの個人利用にご利用くださいね。
インストール作業
それでは各種インストール作業をしていきます。
まず、Kindleアプリを以下のリンク先からインストールしてください。
Kindle本をダウンロードするために必要となります。
新しいバージョンのアプリではこの方法を利用することができないため、必ず1.24以前のバージョンをご利用ください。
・Windows版 1.24](https://drive.google.com/file/d/19pjG-_66oPqmxprLxg7gIQVZoVZ38qMO/view)
Calibreのインストールはこちらです。
Calibreはフリーの電子書籍ソフトウェアで、電子書籍を保存や管理を行うことが可能です。
DRMのかかった電子書籍を他のフォーマットへ変換できたりもします。
Kindle for PCでのダウンロード時に得られるazw3形式のファイルから、Kindle電子書籍リーダーなどで利用可能なMobi形式に変換する作業を行います。(もちろんPDFなども可能です)
どちらもインストール手順はそう難しくないと思うので詳細は省略します。
インストーラを実行して次へ次へと進めていけばOKです。
DeDRMプラグインはこちらのリンク先で最新版をダウンロードしてください。
Releases · apprenticeharper/DeDRM_tools · GitHub
こちらはDRM解除用のプラグインです。
Calibreで本プラグインを読み込んで、DRMがかかったファイルのDRMを解除して、別形式のファイルに変換します。
ダウンロード後、適当な場所に解凍をしてCalibre上で読み込みます。
設定>プラグイン>ファイルからプラグインを読み込むを選択します。
DeDRM_Pluginという名称のファイルがあるので読み込んでください。
適用をクリックした後、Calibreを再起動してプラグインを有効化します。
Kindle本のバックアップ手順
これですべての準備は完了です。
Kindleアプリを起動して、バックアップをしたい本をダウンロードします。
Windowsの場合、特に初期設定から変更していなければ、ダウンロードした本は C:\Users\ユーザー名\OneDrive\Documents\My Kindle Content に保存されるのでそのフォルダを読み込みます。
もし見当たらない場合はKindleアプリからオプション>コンテンツを確認してください。
次にCalibreを起動して変換したい本を選択して、本を変換を選択します。
個別変換でもまとめて変換でもどちらでもOKです。
各種設定とフォーマット(mobi, epub, pdfなど)を選択して変換します。
以上でCalibre上の作業は終了です。
先ほど指定したKindle本のフォルダに、MOBIなどのフォーマットのファイルが増えていることがわかると思います。
これでKindle本を誤って削除してしまっても大丈夫ですね!
さいごに
今日はKindle本のバックアップを好きなフォーマットで作成する方法をご紹介しました。
手順としてはそんなに難しくないのですが、OSやKindleのバージョンなど少しだけ制約があります。
この方法でバックアップを取っておけば万が一ファイルを削除してしまった時でも大丈夫です。
個人利用の範囲でご活用ください。